【書評】「不安神経症・パニック障害が昨日より少し良くなる本」

【書評】

「不安神経症・パニック障害が昨日より少し良くなる本」

不安感が半端なく、求人情報を見ては具合を悪くしていた頃、本屋でたまたま目に付いた一冊。

帯のあおりに惹かれて購入。

「不安」とは戦わなければ怖くない!

著者ポール・デイヴィッド氏は専門家というわけではなく、

自身の不安神経症を克服した経験を書いている。

不安神経症に何年も苦しんだ彼が、あるきっかけで不安神経症を専門にしているセラピストの元に。

そこで最初に言われたのが

「良くなろうとするのをやめない限り、君は良くならないよ。」

という一言。

著者はこの言葉で回復するきっかけを得ることが出来たそう。

それまで受けてきた様々な治療法に「即効性」を求めていた事、とにかく不快な思いを「取り除く」事に焦点をあわせてしまう事をやめることから始めたとのこと。

自分の考えや気持ちを常に追い払おうとしていると、終わりのない堂々巡りに陥ってしまいます。

コントロールしたい、解決法を見つけたい、治したい、という欲求を手放したとき、私は大きく一歩前進しました。

著者は不安神経症を治してから普通の生活をしよう、と思わないこと。

今、普通の生活をすることで、元に戻れる。

と書いている。

確かに私も

「この症状が良くならないと働けない!! とにかく早く治したい!!」

そう思って、家の中に引きこもり状態になっていた。

心療内科やカウンセリングに行ってみたりもしたけど、改善なし。

この本を読んで、

症状が良くなったら、○○しよう。

症状が無くなれば、○○出来るのに。

という考えを方向修正するきっかけになった。

心配することが自分の役に立ったことがあるだろうか?

心配したことで何かが変わったか?

心配したおかげで気分が良くなったことがあるか?

この問を噛み締めながら、

気が遠くなりそうな不安感の中、求人情報と向き合い、電話をかけた。

面接、出勤初日、現在2ヶ月半、相変わらず不安感が無くなる事はないけど、徐々に日常生活を取り戻しつつある。

この記事を書きながらも、また明日の仕事の事で不安感が全身を駆け回ってる。

即効性を求めない。

不安感を否定しない。

不安感が無くなるのを待たない。

すんなりとはいかないなぁ。

「でも引きこもっていても不安感はあった。どうせ不安なら仕事して給料頂いて、生活のリズムも整う今の生活を続けられるだけ続けたい。」

という思いと、

「もう無理!! 不安で頭がいっぱいでパンクしそう!! なんかお腹の調子も悪いし、逃げたい!! 引きこもりたい!!」

という思いの板挟み状態になる。

そんな日は、とにかく早めに寝て脳を休めるようにしてる。

ただ、不安感が強い時は、ねむいのに脳のどこかが寝ることを拒絶しているような状態になる。

ただ、仕事を始めて回数が徐々に減ってきた。

長々、自分の事を書いてしまったけど、この本が仕事を始めるきっかけの1つになった。

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